今回インタビューさせていただく、もーやんさんを紹介します。
- 50代男性
- 共働き
- お子さんは独立済み
- 投資経験3年
はたしてあなたは、新卒のボーナスが80万出る一般企業を知っているでしょうか。
はたしてあなたは、1万円札を振ってタクシーを止める光景が想像できるでしょうか。
1980年代、バブルの時代にはどうやらそんな世界があったそうです。
若い人は知る由もないバブリーな話から、65才で投資を終えるという出口戦略まで。
色んなお話を伺ってきました。
バブルの時代に感じた投資不審

もーやんさんはご年齢的にバブルを経験されているかと思います。
興味本位の質問なのですが、当時の世の中ってどんな雰囲気だったんですか?

僕が20才の頃がちょうどバブルの時代で。
当時のことでよく覚えているのはボーナスの金額。
たしか歳は18か19、公務員でボーナス20万円くらい貰ったんです。
でも同期で証券会社に入社した子がボーナス80万円貰ってたって聞いて。
しかも当時のその子の仕事が、お茶くみと接待だったそうで。
冗談の部分もあるでしょうけど(笑)

えっ!?
公務員ってもっと高いイメージがありました。

当時は金融業界が特に強かったっていうのも影響してるかもしれない。
もうひとつ印象的なのが、繁華街のど真ん中なのに、飲みの帰りにタクシーが捕まらないっていう。

繁華街ならタクシーくらい捕まりそうですよね。

いまでは考えられないくらい景気がいい時代で。
終電以降まで普通に店が開いてて、帰りはいつもタクシーだったけど、全然捕まらなくて。
1万円札もって手を振ると、それをチップとして(運賃とは別に)払うよっていう意思表示で、やっと止まってくれたくらい。

チップに1万円!
そもそも日本にチップ文化なんてあったんですね。

今では考えられないよね(笑)
それだけ景気のいい時代だから、投資界隈も景気のいい話が多くて。

身近に投資で儲けてた方がいたんですか?

何人か、投資で儲けてた知人が、いるにはいた。
だけどみんなバブル崩壊と同時にダメになっていったみたいで。
その時の経験で、株式は怖いっていう印象だけ強く刷り込まれたんだ。
投資不審をひっくり返したYouTubeとの出会い

知人の投資がダメになったところを目の当りにしたら怖いですよね。
それを乗り越えて投資しようと思ったきっかけは何ですか?

最後の一押しになったのはリベ大だね。

最後の一押しということは、それ以外にも何かきっかけが?

最初のきっかけはライフプランの研修を受けたこと。
そのときに退職後の生活や保険について一通りの説明を受けて。
研修の最後には証券会社の営業の人が来て、NISAやiDeCoをオススメしてたね。

そのときはまだ投資を始めなかったんですか?

そう、まだ理解が追いついていないというのが最大の理由。
そのときはまだ証券口座を作らなかった。
同僚の中には研修がきっかけでNISAやiDeCoを始めていた人もいたよ。
どんな商品を積み立てているんだろうとは思ってたね。

店舗型の証券会社で口座を作らなかったのは、もしかしたらいいことだったかもしれませんね(笑)

手数料が高い商品を買ってたかもしれない(笑)
その次の切っ掛けがYouTubeとの出会い。
この歳になるまでほとんどYouTubeなんて触れてこなかったんだけど。
仕事で初めてのジャンルの専門用語を理解するのに手間取っていたら、部下からYouTubeで調べたらスグですよと教えてもらって。
読書が苦手だから、動画で調べ物できるのが衝撃的だったし、わかりやすいのも多くてね。

部下から教えてもらって即行動、というのがすごいですね。

それからは仕事も関係なくYouTubeを見るようになって、その流れでリベ大に出会って。
いちから丁寧に解説された動画がすごくわかりやすくて、株式投資の再生リストを一気見したよ。
意外と手間のかかる不動産投資を含め様々な投資を実践

それから今まで、具体的にはどんな投資をしてきたんですか?

つみたてNISAやiDeCo、高配当ETFや個別株にもちょこっと手を出したり、あとは不動産投資なんかもやってるね。

手広く投資されてるんですね!
不動産投資は未経験なので個人的に興味があるんですが、不労所得がチャリンチャリンはいるんですか?

そういうわけでもないよ(笑)結構手間がかかるね。
縁があって不動産を購入する機会があって、それを自分でDIYして貸し出してるんだけど。
貸出当初は水道関連のトラブルがあったりして、色々対応した記憶があるよ。

その辺は管理会社に丸投げできるのかと思っていました。

もちろん手数料を払えばお願いすることもできるよ。
そこは家主の価値観によるだろうね。
僕の場合はDIYとか対応が苦じゃないからやってるけど、価格に見合うと思うならお願いするのももちろんいいと思う。

家を買うとなると、初期投資が大きそうだし、かなりリスクが大きそうですよね。

それは物件によるね。
築浅の戸建てを投資用に買えば、そりゃあリスクは大きい。
上物は減価償却で価値が目減りしていくから、利回りプラスになるのはごく限られた物件だけ。
それでいうと僕は築年数が古くて、もう地価だけの物件でやってるから、最悪売ってしまえば、被害は手数料だけで済む。

そんないい物件が転がってるもんなんでしょうか。

毎日、ネットでの物件探しを半年も続ければ、見つかるよ(笑)
ただ同じように探してる人もごまんといるから、最後は巡り会わせかな。
いい物件は、早い者勝ちだから、タイミングが合わないと手に入らないね。
65才で投資を卒業する出口戦略の核は年金


そろそろ定年退職が現実味を帯びる頃かと思いますが、出口戦略は考えていますか?

株式投資については65才でスッパリやめようかなと考えてるね。
もちろんお金があればいいけど、お金を増やすのが目的ではないから。
老後は基本的に年金で賄おうと思ってて。
65才から受け取ると希望額に満たないから、5年ほど繰下げる予定。
だから僕にとっての投資は、70才までの生活費がメイン。
もちろん折よく増えてくれればそれはそれで嬉しいけど(笑)

65才で投資をスッパリやめると仰る方に初めて出会いました!

米国高配当ETFは配当がドルで入ってくるから、円に換えたり銀行口座に移したりがめんどくさかったり、個別株は株価を追って一喜一憂したり。
投資信託の積み立て以外は何かしら手間が掛かるから、もういいかなと思って。

ドルの配当がめんどくさいのはよくわかります。
日本株だと高配当をテーマにしたイイ感じのETFもないので、個別株を選ぶのがまた手間だったりしますよね。

ざっくりとライフプランを作っていて、目に見える形でお金の目途が付いたのも大きいかな。
年利4%想定で、60才までは淡々と積み立てて、65才で経済状況を見ながら取り崩し。
退職金や不動産投資の収入もあるから、65才になったとき暴落しても大丈夫だしね。
出口戦略という意味では、年金の受給額を正確に把握するのが大事だね。
ねんきんネットで簡単に試算できるから、試してみるといいんじゃないかな。

老後について漠然とした不安を抱いていましたが、まずはねんきんネットの試算から初めてみようと思います。
今日はありがとうございました!
インタビュー後記
今回お話しを伺い、65才で投資をやめると仰っているのがとても印象的でした。
バブル当時に知人が投資で身を持ち崩す様を見ながらも、投資による資産形成を行う。
利益を求め続けるのではなく、ラインを見定めてキチンと出口を策定する。
この姿勢をお手本にさせていただきたいと思います。
もーやんさんはブログやTwitterで新人警察官に向けて情報発信されています。
こちらも長年の経験からくるアドバイスが盛りだくさんです。